とんかつ屋と熱

ぼーっとしていると動きたくなくなりますよね。
人っていうのは、肉体的に動かないのが好きなのでしょうか。
元来動きたくない生き物なのでしょうか。
脳科学的に言えば、
身体が止まっていると、止まっていることに
脳が最適化してくるから動きたくない、というような説明になるかもしれません。

このことは、別の視点(フィルター)から見てみたいなあと常日頃思っていました。
最近その一つのフィルターが見えてわかって来たような気がします。

「熱」です。
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人は活動をしていると、自分の周辺に空気(熱)を発する。
そしてその「熱」は、人は惹きつける効果がある。
「熱」の量が多ければ多いほど、人はそこに寄せられる。そして集まる。
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いくつか例をあげますね。
たとえば、好きでよく行く、
行きつけのとんかつ屋さんがあるとします。
料理というのはかなり熱量が上がる行為です。
食事を作るのには、火を使う。油を使う。
熱気のこもる作業です。
また、火を使わなくても、
包丁を使います。まな板や、鍋も使います。
まな板と包丁がぶつかってトントンと音がします。
料理を作ってると、その人の熱量も上がるし、
場の熱量も上がっていきますね。
「キッチン」や「厨房」という言葉にはホットなイメージがあるのですが、
それは料理という行為そのものから発せられる「熱」の印象があるからでしょう。
その熱が人にこもり、場にこもるわけです。
僕は最近、実は人と場の
「熱気」に吸い寄せられているのかもしれない。
そう思うことがあります。
とんかつ屋さんが好きで
ついつい通っているのは、
満腹感?
味?
と考えてみると、実はそれらって
どこのお店に行こうが大差は無くて、
好きなお店にはちゃんと「熱」が発せられている
という共通点があり
そこに引き寄せられているのでは?
と。
(肉をガツガツと喰らう人間からもまた
「熱」が出る!出る!
そしてそこに引き寄せられてついつい立ち寄ってしまう
私がいるわけです)
そういう視点で考えてみた時に、「カフェ」は
若干熱量は下がるかもしれないですね。
「コーヒー」ってクールだし冷めた印象だし。
実は「熱」で人を集める(集客する)と
いう点において、カフェは難しいのかも。
(ただ一概にカフェが難しいというわけではなくて、
成功している例ももちろんある。
ヒントは「静かな熱」。静かな熱がこもっているカフェは良い。)
話がだいぶ逸れて来ました。
冒頭のお題に戻ってみましょう。
人は何故動かないのか?
ここまでを踏まえて言うなら、
それは、周りに「熱」が無いから でしょう。
動けないと感じているなら、
あなたにとってのとんかつ屋を見つける。
そして、周りにとんかつ屋が無いのなら、
あなた自身がとんかつ屋的何かをはじめればいいじゃない。
そうして自分が空気(熱)を発すると
周りの反応、出会い、人間関係も変わっていく。
そして次第に
頼まれる(求められる)ことが変わっていき
新たなる役割を授かる。
そうおもいます。

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